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指示、視察、要請でアピール 首相、雇用対策に躍起

指示、視察、要請でアピール 首相、雇用対策に躍起(東京新聞)2008年12月2日

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ロフトの社員から話を聞く麻生首相=1日、
東京都渋谷区で(代表撮影)


 麻生首相が雇用対策への取り組みに力を入れている。景気悪化に伴い、新卒者の内定取り消しなどが社会問題化する中、迅速な対応が求められているためだ。二〇〇八年度第二次補正予算案に雇用対策を取り込み、民主党の「補正先送り」批判を封じる狙いも見え隠れする。 (佐藤圭)

 首相は一日夜、官邸で開かれた経済団体幹部との懇談で「政府は雇用と家計の防衛に全力を挙げる。産業界も雇用の安定と賃上げにぜひ努力していただきたい」と求めた。

 これに先立ち、首相はパートの大半を正社員に切り替えるなど、独自の雇用制度を導入した東京・渋谷の大手生活雑貨専門店「ロフト」を視察。雇用対策に取り組む姿勢をアピールした。

 雇用対策は、給付対象をめぐる迷走で批判が出ている定額給付金に代わる衆院選の目玉政策として公明党内で浮上。二次補正予算案の今国会提出見送りを確認した十一月二十五日の政府・与党の会合で、公明党の北側一雄幹事長が雇用対策の必要性を訴えると、首相は「いいじゃないか」と賛同した。

 厚生労働省は二十七日、「大卒三百人の内定取り消し」「三万人の非正規労働者の失業」などの調査結果を報告。公明党の着想と深刻なデータを踏まえ、首相は即座に自民、公明両党の政調会長を呼び、雇用対策の策定を指示した。

 一方、民主党は二次補正予算案の先送りに反発し、独自の経済対策関連法案で政府・与党との違いを際立たせようとしている。民主党の機先を制するためにも首相には雇用対策が格好のテーマに映ったようだ。首相は「きちんとした対応を二次補正、〇九年度予算で考える」と強調する。

 しかし、〇八年度第一次補正予算などを打ち出しながら、景気回復の兆しは見えない。与党が五日に取りまとめる雇用対策も、内定を取り消された新卒者への対応など緊急避難的なものにとどまりそうだ。雇用情勢の悪化が長引けば、野党に新たな攻撃材料を提供することにもなりかねない。

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